住法律事務所のブログ

November 8, 2018
今回は,民法(債権法)改正の内,法定利率制度の改正について触れたいと思います。
旧法では,法定利率は5%とされていました。
しかし,年5%という利率が,不景気や金融緩和の影響もあって低金利が長く続く状況を反映しておらず,法定利率を下げるべきとの議論が起こりました。
そこで,今回の改正においては,今後の金利の変動等に適切かつ柔軟に対応するため,変動制が採用されました。
なお,今回の改正に伴い,商事法定利率に関する規定(旧商法514条)は削除されました。
変動制の内容について説明します。
① 当初は年3%の利率で開始する(404条)...
June 20, 2018
私たちの生活に最も身近である民法ですが,明治29年(1896年)の制定後,初めて抜本的な見直しを行う改正がなされました。
債権法分野の規定が,主に改正の対象となっていることから,「債権法改正」とも呼ばれています。
平成32年(2020年)4月1日から施行されます。
この重要な民法改正について,皆様にお伝えしたいと思います。
まずお伝えするのは債権の消滅時効期間の変更についてです。
現行民法は,債権の消滅時効を原則10年とし,さらに職業別の区分に基づき,3年,2年又は1年という短期消滅時効制度をとっていました。
たとえば,現行民法...
Please reload